目次
こんにちは!
パン屋の店長 将人です。
今回は、
言及してみたいと思います。
買ってみた
高級「生」食パンで有名な生食パンですが
もう食べられた方も多いんじゃないかと思います。
全国的にも販売店が多数、出てきていますね。
かなり後発組ですが、ようやく先日、
乃が美さんの食パンを購入し、食べてみましたので
パン屋の店長としてレビューを書いていきたいと思います。
あ、だからってディスったりするつもりは
一切ないので、フラットな意見として
書いていきますね。
(でも偏見は入るなぁ・・・(笑))
高級「生」食パン 「生」の意味
まず、気になるのは「生」ではないでしょうか。
「生」と聞いただけで、なんだかおいしそうな印象ですよね。
確かに、日本人が好きなもちもち、ふわふわです。
手でさけるような柔らかさ!
この、生は「生クリーム」が使われている
ということのようです。
が、原材料を観てみると特に書いてないですね。
なんでなんやろ。。。。
これだけ大体的に「生」ってうたってるのに
関わらず、「生クリーム」が書いていない
というのが、ちょっと気になる点ではありました。
イースト使用
うん、パン屋的に言わすと、この辺でちょっと怪しくなってくるな~・・・
と思いますが、高級食パンの割には、
イースト使用か~。。。
という感じでした。^^;(フラットに書いていきます)
別に、天然酵母だからいい、とか、イーストだからダメ
という訳ではありませんが
結論から言えば
・外国産小麦使用
・イースト使用(パン酵母)
・マーガリン使用
・生クリーム使用
・ハチミツ使用
のあたりで、かなり人工的な味付けを感じます。
自然の風味はどこへ?
という感じですが、おそらくコンセプトが、僕が大事にしている
ものとは違うものだな、と思いました。
なので、店長的には
食パンに関して対抗する分野が違うので、議論をするわけではありませんが
トータルで
マーケティングが超一流!
だという印象です。
マーケティング力
いや、ホントにマーケッティングが素晴らしい!
高級感がお店からも、チラシ、ポスター、
包装からも全力で伝わってきます。
プレゼントにしたら喜んでくれるだろう
ということも、伝わってきます。
そして、日本人が好きそうなもちもち、ふわふわな
写真、そしてそれ以上の
味と触感。
これは日本で爆発的なヒットになるなぁ。。。
と感心しました。
食パン一本に絞っているという点も
専門性が出ていて
食パンに関しては、乃が美!
という印象を与えることもできると思います。
また、食パンに絞ることで
他の食材にかける費用、労力、コストなどが
要らないという点もメリットですね。
アンパン、メロンパン、カレーパンを
作ったりする必要もありません。
くるみや、ドライフルーツなどの
副材料もいらないので、結構こういうのが
原価がかかるのです。
そういうものもかからないので、
製造ともに商売上手だなと、言う印象です。
マーガリン
一番気になった点は、やはりマーガリンではないでしょうか。
無添加、と謳っている中で
堂々とマーガリンと書いている時点で
マーガリンって既に添加物では?!
と思いました。
食物性油脂ですが、マーガリンは人工的に作らないと
できないものですし
自然界にそのまま存在するものでもありません。
人為的に加工しないとできない材料です。
高級マーガリン
と記載されていますが
その意図としては
1.乃が美ではおいしさのため、高級オリジナルマーガリンを使います。
乳化剤・着色料・保存料・香料無添加(植物性油脂にはパーム油と大豆油もしくは菜種油等を使用しております。)に仕上げ、さらには牛乳の美味しさ成分の源である乳由来の天然素材を配合させ、バターと併用することで、「生」食パンに自然な乳のコクが出るように考えられています。加えてバター100%ではなかなか出せなかった、小麦粉や蜂蜜の素材の風味を極限まで引き出すことが可能となりました。 よって乃が美はこのマーガリンがあったからこそ、初めて唯一無二の「生」食パンを完成させることができたのです。
2.乃が美ではお客さまの健康ため、こだわりのオリジナルマーガリンを使います。
トランス脂肪酸を低減 (0.76g/100g *メーカー計算値)し、バターのトランス脂肪酸(1.7~2.2g/100g *農水HP抜粋)よりも低く設定しています。
当然のことながら植物性なので、コレステロール値は1 mg/ 100g (メーカー計算値)です。バターのコレステロール値は210 mg/100g(*日本乳業協会 HP 抜粋)ですので、コレステロール値は断然低く、体にもやさしいマーガリンです。引用元:乃が美ホームページより
ということのようです。
分かるような、分からんような。
って感じですよね。(笑)
高級マーガリン
と書かれていますが、
やはりマーガリンはマーガリンだと思います。
本物のバターに勝るものはなく
ふわふわ、もちっと、触感を出すために
乳化剤も使っているようですし
マーガリンそのものは発がん性の危険性がある
可能性の域からは出ないと思います。
美味しさの探究の上で
ハチミツを加えたり(だと、一歳未満の子供は食べられない)
生クリームを加えるなど
どちらかというと
足し算
のパンを追及しているように感じました。
そう、マーガリンについてですが
マーガリンの原料は食物油です。
常温では液体になるので
水素添加という化学処理を施しているのです。
その精製の過程で、トランス脂肪酸という
人口化合物ができあがります。
この、トランス脂肪酸を摂りすぎると
高血圧
動脈硬化
などの心疾患につながるといわれています。
この危険性ですが、
すでにアメリカやEU諸国ではマーガリンなどの
食品に含まれるトランス脂肪酸の量を
規制しています。
しかし、日本ではそういった規制が行われていません。
表示義務がされているだけですが
販売禁止にはなっていないのです。
発がん性のあるマーガリンにおいて
その使用が禁止されている諸外国にもかかわらず
日本では販売が許可されていること。
その理由の一つとしては、
諸外国でマーガリンが売れなくなって
余っている。
その輸出先を日本にしておこう
という力が働いているようにも感じます。
外国産小麦
フラットに書いていきます、
と言っておきながら、結局ディスってしまうカタチになってる
かもしれませんが^^:
『引き算』の考えでのパン職人としての意見として
書いていくと、どうしても目につくところが多くなってしまうのですね。
ちょっと厳しめのコメントになっていきますが。
乃が美のスタッフさん、ごめんなさい。
さて、高級と、無添加を言われているところですが
外国産小麦
の時点で、僕から言わせると無添加とは言えないです。
なぜなら、外国から日本に小麦を輸出する際に
必ず「防虫剤、防カビ剤、農薬、ポストハーベスト農薬」
を使用するからです。
そして、それはもちろん原材料表記には
義務がありません。
日本に入ってくる際に、ポストハーベスト農薬は
避けられないものになっています。
(農薬不使用の小麦なら、必ず宣伝になるので
書くはずです。)
また、高級の外国産小麦
ですが、この意味は
よく膨らむために、グルテン量が多く、たんぱく質量が多い小麦
たくさん作れる=安定供給ができる
という点でも優れていると言ことです。
どこに高級を求めるか、
ですが、健康というよりも
食感、味、美味しさへの探究
というところでしょうか。
このあたりは、コンセプトの違いなので何とも言えませんが
やはり、日本人は日本で採れた国産小麦が
体には合っていると思っています。
なんなら、米を食べた方がいいのですが。^^(笑)
で、基本的には国産小麦でないと
外国産小麦は農薬まみれです。
また、グルテン量を多く含むということは
小麦の品種改良がされているケースになります。
現代のほとんどの小麦は品種改良がされているので
それはどの小麦も同じかもしれませんが。
パン酵母
使用原料に、パン酵母と書かれていますが
これはイーストのことですね。
こだわり食パンやったら、プロでやってるんやったら
せめて天然酵母にしてほしいな~
と思いますが、フラットに、フラットに。。。。。^^;
イーストとは、パン作りに適した酵母のことで
自然界からパン作りに適正な酵母を抽出して
培養したものです。
これが、パン酵母と言い、パン業界では酵母という意味の
イーストと言われています。
イーストが身体によくないといわれる理由は
イーストが純粋培養される際に
必要とする材料に原因があります。
それが、窒素、リンという副材料ですね。
それが、混合されているので、体に良くないと言われる理由の一つです。
この点に関しては、僕個人としてはそこまでシビアになる必要はないのかな
と思いますが、
筋反射テストなどをしてみると
波動の面では低くなると感じています。
そういうのはデータでは出ませんがね。
ですが、やはり発酵力が高く、安定しているので
好んで使われる点が多いですし
現代においての安定して変わらない美味しさ
を出すには、必要不可欠かもしれませんね。
天然酵母とは
ついでに、観ておきたいと思います、
天然酵母について
天然酵母は、野菜、果物、穀物に付着している
多種多様な酵母やカビ、最近を増殖させて培養したものです。
自然界から選別したものなのでパン酵母に比べて
パンを膨らませたりする力は格段に弱いです。
ですが、膨らませる作用のほかに
様々な菌が入ってますので、風味豊かで味わいのある
パンが焼けるという点がメリットです。
また、多種多数の乳酸菌や微生物が含まれるので
腸にもいいとされているのが、天然酵母のいい点ですね。
安定供給ができないという点、大量生産ができにくいということなど
現代の大量消費、絶対安定というトレンドからは
かなり後退するものですが
やはりそこに、本来の美味しさというものがあるんじゃないかな
と僕は思います。
実食してみて
さて、食べてみての感想ですが
うん、ホントにこれは日本人に適した
愛される味だと思います。
うちのパン屋で目指している物とは
ジャンルが全く違うというのは明らかですし
どちらが良いのか、というのは議論の対象外だと思いました^^
まぁ、いつもうちの食パンを食べている自分からすると
デザート!?
のような感じがしました。
個人的には、人工的な感じはしてしまいますが
それは先の情報があったせいかもしれません。
ですが、小麦本来のオーガニック小麦の美味しさや
天然酵母の深みというものは
感じられないなぁと、ちょっと物足りない感じがします。
(好きな方は本当に多いので、ディスってしまっていたらすみません。。。)
僕は、スペインに40日間放浪したことがあったのですが
やはりこのようなもっちり、真っ白、ふわふわ
というパンは見たことが無かったです。
基本的に、武骨で、ドーンと固く、
職人気質のようなパンが多いイメージでしたが
それが、僕としてはパンの本来の味だと思っています。
が、食べる地域、人によって変わっていくのも
パンであり、料理そもそもがそうですので
これもパンの進化と言えるのではないかなと思いました。
まとめ
はい、ということで
フラットに書いていこうと思っていましたが
やっぱり書き始めるとちょっと粗探し的な内容に
なってしまいましたね。^^:::
謳い文句
が洗練されていて、
ちょっと奥まで突っ込んで調べてみないと
分からないし
ノリとテンションで、美味しそうだし、食べてみよう。
という風に買うと思いますが
そこには、食品の見えない部分が見事に
隠されていると思います。
そもそも、パン職人が一番小麦や原材料に触るので
これでいいのか、どうなのか?
というお客さんの視点に立った時に
見えてくるものがあると思いますが
お客さんの視点を
どこで『視点』ととるかですよね。
美味しさ
なのか
健康第一
なのか、それによって
マーガリンの使用、不使用
も、
外国産小麦、国産小麦
も
生クリーム、ハチミツ使用
も不使用も変わってくると思います。
今回の乃が美さんの食パン実食を基に
やはり、ハムンダー・ベーカリーの方向性は
オーガニックで、
自分のコンセプトと
生き方を貫いていきたいという
志を高く持つことができました。
売上数は圧倒的に乃が美さんの勝利ですが(笑)
健康面、美味しさ、という点で
うちも頑張っていくぞー!^^
ハムンダー・ベーカリーでは
いっしょにパンを作ってみたい
スタッフ募集中です!
お気軽に、お問い合わせくださいね。
ハムンダー・ベーカリー店長@岩崎 将人の
の公式LINE始めました。
一対一トークもできますので
ご自由にどうぞ^^
公式LINEでしか
お話ししていない内容も盛りだくさん
なので、是非、登録してみてくださいね。
それでは!
本日も最後までお読みいただきまして
ありがとうございます。
店長 岩崎